RACE REPORTレースレポート

GLOBAL MX-5 CUP JAPAN 第4戦 岡山国際サーキット

GLOBAL MX-5 CUP JAPAN 第4戦 岡山国際サーキット

今村大輔が初優勝

2017年7月2日、グローバルMX-5カップ・ジャパン(GMCJ)の第4戦が岡山国際サーキットで行われました。6月18日の第3戦・もてぎから2週間という短いインターバルでの開催です。今回のエントリーはグローバルクラスに8台、エンブレムクラスに3台の合計11台です。

8時25分から30分間の公式予選はドライコンディションで行われました。開幕2連勝の7号車・山野哲也が真っ先にコースイン。アタック1周目に1分49秒432を記録し、さらに49秒278まで刻んでモニターの最上段に踊り出ます。その直後を広島マツダのサポートを受ける84号車・桧井保孝が追走し、1分49秒788から49秒737まで短縮しますが、その先が伸び悩みます。この序盤はピットで待機してからアタックに臨んだのが、現在ランキングのトップ2を占める740号車の吉田綜一郎と5号車の今村大輔です。吉田は師匠でもある36号車・佐々木孝太とランデブー走行でスリップを交互にシェア。最後まで諦めずに、9周目に1分49秒671まで刻みますが、4番手タイムで予選を終えました。一方、今村はいきなり1分49秒447を記録し、続いて49秒034まで一気にタイムを短縮。結局、これでポールポジションを確定します。予選2番手は前述のタイムで山野。さらに3番手には19号車の吉本晶哉が1分49秒447で食い込み、吉田と2列目からのスタートになります。
今回は各車のタイムが極めて接近した大激戦です。予選5位の桧井、6位の88号車・村上博幸、7位の佐々木まで、上位7台が1分49秒台。1位から7位までがわずかに0.790秒差の中にひしめき合い、これに21号車の高田匠が続いています。今村は、「昨日までのテストも順調で、速さはある程度自信がつかめています。あとは決勝の45分をどうマネージメントしていくか、しっかり準備していきたいです」と丁寧に語っていました。一方、3台が出走したエンブレムクレスでは、メディア枠のTeam“Be a racing driver”として「月刊自家用車/オートメカニック」から出場の56号車・山本晋也が、1分52秒817でクラス首位をゲット。以下、33号車の加藤仁&藤田一夫組、同じくTeam“Be a racing driver”の「driver」から出場の57号車・太田力也&柿崎晃平組が続いています。自動車研究家として多くのメディアで活躍中の山本は、「昨日の練習走行と比べると、ストレートで使うギアが1段高くなってびっくりです。決勝はグローバルクラスの皆さんになるべく長くついていって、自分も成長したいです」と嬉しそうです。

決勝レースは、ほぼオンタイムの14時23分にローリングスタートで始まりました。直前の気温は31℃、路面温度は39℃という図師MCのアナウンスがありました。梅雨真っ盛りでしたが、決勝レース中は雨に見舞われることもなく、45分先のゴールまでドライ路面での戦いとなりました。

全車がクリーンに1コーナーに向かいますが、3番グリッドからスタートした吉本がブレーキをロックさせてしまい、最下位に落ちて緊急ピットイン。実は予選中にも出たABSのトラブルが再発してしまい、2度コースに復帰したものの、レース続行をあきらめます。これとは逆に、オープニングラップで輝いたのは佐々木。予選7番手から一気に3位までジャンプアップ。ポールの今村と、予選2番手の山野の後ろにピタリとつけて、この3台でトップグループを形成します。その後方では桧井、吉田、村上、高田の4台が、数珠つなぎとなって4位を争います。2周目には吉田が桧井をとらえて集団のトップに。その後は桧井と村上が最後の最後まで接近戦を展開します。6周目には村上が前に出ますが、12周目に桧井が抜き返すというファイトを見せてくれました。
トップグループに変動があったのは8周目です。バックストレートで佐々木が山野をロックオンし、ヘアピンでインを差して2位に浮上。次の9周目には逆に山野が佐々木のスリップに入ってヘアピンに横並びで入りますが、ここは佐々木がサイドbyサイドでこらえて順位を守りました。この2位争いで、一時は3秒近いマージンを築いた首位の今村ですが、レースが半ばを過ぎた13周目に、ライトオンした佐々木が一気に0.8秒差に急接近。ここからチェッカーの25周目まで1秒以内の差のまま、佐々木の猛攻が続きます。ヘアピンでアウト側から並びかけたり、アトウッドの進入でインを狙ったりしますが、今村も隙を見せません。第3戦ではトップチェッカーを受けながら、ペナルティで5位となった今村ですが、今度こそは実力でもぎ取った初優勝です。最後までチャンスを狙っていた佐々木が2位、開幕2連勝の山野も3位表彰台を確保しています。

以下、グローバルクラスは4位が吉田、5位が地元の大声援を受けた桧井、6位がファイナルラップに決勝の最速ラップ(1分50秒006)を叩き出した村上となりました。今村は「長かったけど、やっと勝てました。今日はタイヤもきっちりマネージメントできたと思います。チームやファンの皆さんに感謝します」と、目には少し光るものが見えた気がします。佐々木は「裏ストレートでスリップに入れないと、なかなかチャンスがありませんね」と振り返ります。山野は「今日は前の2台に食らいついていくのが精一杯でした。最終戦に向けて、まだやるべきことが多いですね」と気を引き締めています。

エンブレムクラスは、ドライバー交代なし(ピットストップ60秒が義務)で走りきった山本が、総合トップから2周遅れながらぶっちぎりでクラス優勝。クラス2位には加藤&藤田組、同じく3位には太田&柿崎組が入りました。山本は「もう少し頑張りたかったのですが、タイヤカスを拾ってからの振動でペースダウンしてしまいました。でも公式戦では初優勝なので、記念すべき1日に感謝します」と喜びを語りました。

今シーズンのGMCJもいよいよフィナーレが近づいてきました。その舞台は、常設のサーキットでは世界一の直線を擁する静岡県の富士スピードウェイ。戦士たちは8月24日の合同テストを経て、9月24日の最終決戦に向かいます。第4戦の結果、グローバルクラスのランキングは228ポイントとなった今村がトップに浮上。215ポイントの吉田が2位で続いています。しかし、シリーズポイントは5戦中4戦の合計。今村や吉田はどれか1戦分が計算から外れるのに対し、第3戦を欠場した山野は、現状の183ポイントに最終戦の獲得ポイントがすべて加算されるため、チャンピオンの最短距離にいることは確かです。
10月に北米ラグナ・セカで開催される「世界一決定戦」へ出場の権利を残すのはこの3名のみ。今村は第4戦の圧勝劇を再現すれば、自力でチャンピオンとなれる可能性があります。一方の吉田は、山野と今村の結果次第で、現実的にはかなり厳しいと言わざるを得ません。

第4戦公式予選

  • 参加台数:11台

  • 出走台数:11台

  • 岡山国際サーキット
    (3.703km)

  • 2017.7.2
  • 天候:晴れ
  • コース状況:ドライ
順位 車番 クラス ドライバー チーム 車名 タイム トップ差
1 5 GL 今村 大輔 KIMInternational T-MAN BROS oil MX-5 1'49.034
2 7 GL 山野 哲也 CABANA Racing CABANA Racing MX-5 1'49.278 0.244
3 19 GL 吉本 晶哉 バースレーシングプロジェクト(BRP) BRP★NUTEC MX-5 1'49.622 0.588
4 740 GL 吉田 綜一郎 KOTA RACING CircuitWOLF&KOTAMX-5 1'49.671 0.637
5 84 GL 桧井 保孝 HM RACERS HIROSHIMA MAZDA MX-5 1'49.737 0.703
6 88 GL 村上 博幸 村上モータース ロードスターPROSHOP村上モータース 1'49.774 0.740
7 36 GL 佐々木 孝太 KOTA RACING KENWOLF&KOTA-R MX-5 1'49.824 0.790
8 21 GL 高田 匠 OVER DRIVE OVER DRIVE 1'50.591 1.557
9 56 EM 山本 晋也 Team "Be a racing driver" 月刊自家用車/オートメカニック MX-5 1'52.817 3.783
10 33 EM 加藤 仁/藤田 一夫 CLUB ZONE ROUGE CZR RACING MX-5 1'59.882 10.848
11 57 EM 太田 力也/柿崎 晃平 Team "Be a racing driver" driver MX-5 1'59.475 10.441

決勝リザルト

  • 参加台数:11台

  • 出走台数:11台

  • 岡山国際サーキット
    (3.703km)

  • 2017.7.2
  • 天候:曇り
  • コース状況:ドライ
順位 車番 クラス ドライバー チーム 車名 トータルタイム トップ差 ベストタイム ラップ
1 5 GL 今村 大輔 KIMInternational T-MAN BROS oil MX-5 46'13.895 1'50.177 25
2 36 GL 佐々木 孝太 KOTA RACING KENWOLF&KOTA-R MX-5 46'14.713 0.818 1'50.085 25
3 7 GL 山野 哲也 CABANA Racing CABANA Racing MX-5 46'16.274 2.379 1'50.364 25
4 740 GL 吉田 綜一郎 KOTA RACING CircuitWOLF&KOTAMX-5 46'26.608 12.713 1'50.581 25
5 84 GL 桧井 保孝 HM RACERS HIROSHIMA MAZDA MX-5 46'27.308 13.413 1'50.436 25
6 88 GL 村上 博幸 村上モータース ロードスターPROSHOP村上モータース 46'27.830 13.935 1'50.006 25
7 21 GL 高田 匠 OVER DRIVE Odula MX-5 CUP 46'51.036 37.141 1'51.495 25
8 56 EM 山本 晋也 Team "Be a racing driver" 月刊自家用車/オートメカニック MX-5 46'21.650 2Laps 1'54.272 23
9 33 EM 加藤 仁/藤田 一夫 CLUB ZONE ROUGE CZR RACING MX-5 47'04.503 3Laps 2'02.305 22
10 57 EM 太田 力也/柿崎 晃平 Team "Be a racing driver" driver MX-5 48'04.185 3Laps 2'00.118 22