RACE REPORTレースレポート

GLOBAL MX-5 CUP JAPAN 第3戦 ツインリンクもてぎ

GLOBAL MX-5 CUP JAPAN 第3戦 ツインリンクもてぎ

吉田綜一郎が初優勝を飾る

GLOBAL MX-5 CUP JAPAN(グローバル・エムエックスファイブ・カップ・ジャパン/GMCJ)の第3戦が6月18 日、栃木県のツインリンクもてぎで開催されました。北米仕様のマツダMX-5をベースにした、世界統一スペックによるハイレベルなワンメイクレースの日本シリーズも、これで全5戦の折り返し点を迎えました。

エントリーは開幕戦のSUGO、第2戦の鈴鹿同様13台だったのですが、今回は15号車での参戦を予定していた大井貴之と、36号車の佐々木孝太が都合により欠場。9時45分から30分間の公式予選は、グローバルクラスに9台、エンブレムクラスに2台の合計11台がコースインしてのアタックになりました。
この日のもてぎは曇りがちで、前日までと打って変わって涼しく感じられる絶好のコンディションです。最初に好タイムを記録したのは、前日練習でもトップだった7号車の山野直也。実はこの日、全日本ジムカーナ選手権が北海道で開催されているため、開幕2連勝の山野哲也もGMCJを欠場。7号車は代わりに実弟の直也(以下は山野)に今回はステアリングを託しています。
山野はアタック1周目に前日のベストに匹敵する1分17秒537を記録。さらに2周目に1分16秒592まで縮めて周囲を驚かせます。続いて、先頭でコースインした山野の直後につけていた84号車の桧井保孝も、1分16秒852を計測。桧井は前日のベストが19秒台ですから、驚異のタイムアップです。
この2人のタイムを見て、満を持してアタックに入ったのが、もてぎマイスターの5号車・今村大輔です。コースインして3ラップ様子見したあと、最初のアタックで出したタイムが1分16秒059。ピット内に一瞬どよめきが起こるほどのスーパーラップです。
予選4番手タイムとなる1分17秒006を叩き出したのは、メディア枠のTeam“Be a racing driver”として「ホリデーオート」からエンブレムクラスに出場の56号車・橋本洋平。モータージャーナリストの橋本ですが、最近は86/BRZレースでの活躍でも知られている「走り屋」です。
以下、予選5番手に740号車の吉田綜一郎、6番手に88号車の村上博幸、7番手に19号車の吉本晶哉と、毎戦のように上位を争うドライバーたちが続きました。さらに予選8位にはもう1台のTeam“Be a racing driver”、「レスポンス」からグローバルクラスに出場の57号車・松田秀士が滑り込んでいます。
GMCJで初めてポールポジションを獲得した今村は、「自分の予想よりいいタイムが出ました。実は次の周もベストを更新する勢いだったのですが、引っかかってしまったので、ピットに戻ってタイヤをセーブする作戦に切り替えました。決勝もこの勢いで行きたいですね」とコメントしました。

第3戦の決勝は、ほぼオンタイムの14時44分にローリングスタートで始まりました。ここでシグナルが青に変わった後、ポールポジションの今村がシフトミスで失速したことで、後続車が急制動を余儀なくされて集団が混乱します。さらに5コーナーで桧井と8号車のDAISUKEが接触。予選3位の桧井は残念ながらここでレースを終えることになりました。
オープニングラップを終えたところで、トップは今村と追う山野に絞られ、少し離れて3位を争う4台が数珠つなぎ状態になります。その先頭は予選中のペナルティで2グリッド降格されて6番グリッドとなった橋本で、次も予選7番手からジャンプした吉本、その後ろにスタートの混乱で少し順位を下げた吉田と村上という顔ぶれです。
激しいトップ争いは最初から最後まで続きます。2周目に予選並みの最速ラップ(2分16秒838)で追い上げた山野は、3周目の90°コーナーで今村の横に並びますが、ここで接触して横っ飛びにジャンプ。さらに6周目に入る直線で再び真横に並び、インを奪って1コーナーで逆転に成功します。
一方、4台での3位争いは吉本を先頭に、橋本と吉田が抜きつ抜かれつ、それに村上がついていくという図式で8周目まで続きます。ところが吉本のミッションが不調になり、8周を終えてピットに戻ってリタイア。また12周したところで橋本がドライバー交代のためにピットインして、3位争いは吉田と村上の一騎打ちになります。
レースの最終盤まで、逃げる山野と追う今村のギャップは1秒以内。そして今村が勝負をかけたのは、20周目となったファイナルラップの90°コーナー。残念なことに、ここで再び2台が接触して、山野はスピンアウト。吉田と村上に加えて、松田にも抜かれてフィニッシュラインを通過します。
裁定の結果、今村に30秒加算のペナルティが課せられ、終わってみれば、村上の終盤の追い上げを0.691秒差で凌ぎ切った吉田が嬉しい初優勝となりました。3位にはメディア枠で参加した松田が入賞。さらに4位に山野、5位に今村、6位に21号車の高田匠という順位になりました。
将来が期待される弱冠20歳の吉田は、「このレースウイークはタイムが伸び悩んで、予選も決勝も苦しい戦いでした。でも池沢監督やスタッフから無線で励まされて、なんとか村上さんの前でフィニッシュできたら、まさかの優勝でした」と勝っても反省しきりです。
ご存じ、漫画家の池沢早人師監督は都合でサーキットに立ち会ったのは今回の第3戦が初めて。眼前で展開された優勝劇に満面の笑顔で、「よく粘って結果を残したので、次からは速さも身につけて21世紀の“風吹裕矢”になって欲しい」と、チクリと注文も忘れていませんでした。

第3戦を終えてのグローバルクラスのドライバーランキングは、優勝した吉田が164ポイントでポイントリーダーに浮上。わずか1ポイント差で今村が2位、そして150ポイントの村上が3位につけています。しかしながら、今回欠場の山野哲也が2戦合計で130 ポイントを獲得済み。5戦中4戦の有効ポイント制ですので、山野哲也が実質的にはリーダーと言えるでしょう。

2台で争ったエンブレムクラスは、中盤まで上位集団で健闘した「ホリデーオート」の加藤英昭・橋本洋平組が優勝。ピットインというハンディにもかかわらず、トップと同一ラップというのは賞賛に値します。また33号車の加藤仁・藤田一夫組が2位でフィニッシュしています。
ホリデーオート編集部の加藤はチームを代表して、「ハッシー(橋本の愛称)が頑張ってくれたので、僕もなんとかラップダウンされずにゴールできました。こういうチャンスをいただけたことに感謝します」と喜びを語りました。

第4戦はわずか2週間という短いインターバルで、7月2日の日曜日に岡山国際サーキットで開催されます。

第3戦 公式予選

  • 参加台数:11台

  • 出走台数:11台

  • ツインリンクもてぎ
    (4.801km)

  • 2016.6.18
  • 天候:曇り
  • コース状況:ドライ
順位 車番 クラス ドライバー チーム 車名 タイム トップ差
1 5 GL 今村 大輔 KIMInternational T-MAN BROS oil MX-5 2’16.059
2 7 GL 山野 直也 CABANA Racing CABANA Racing MX-5 2’16.592 0.533
3 84 GL 桧井 保孝 HM RACERS HIROSHIMA MAZDA MX-5 2’16.650 0.591
4 56 EM 加藤 英昭/橋本 洋平 Team "Be a racing driver" ホリデーオート MX-5 2’17.006 0.947
5 740 GL 吉田 綜一郎 KOTA RACING CircuitWOLF&KOTAMX-5 2’17.457 1.317
6 88 GL 村上 博幸 村上モータース ロードスターPROSHOP 村上モータース 2’17.457 1.398
7 19 GL 吉本 晶哉 バースレーシングプロジェクト(BRP) BRP★NUTEC MX-5 2’17.516 1.457
8 57 GL 松田 秀士 Team "Be a racing driver" レスポンス MX-5 2’18.625 2.566
9 21 GL 高田 匠 OVER DRIVE Odula MX-5 CUP 2’18.893 2.834
10 8 GL DAISUKE NILZZ Racing 感動創造松永建設 DIJON拓磨MX-5 2’19.520 3.461
11 33 EM 加藤 仁/藤田 一夫 CLUB ZONE ROUGE CZR RACING MX-5 2’27.756 11.697

決勝リザルト

  • 参加台数:11台

  • 出走台数:11台

  • ツインリンクもてぎ
    (4.801km)

  • 2017.6.18
  • 天候:曇り
  • コース状況:ドライ
順位 車番 クラス ドライバー チーム 車名 トータルタイム トップ差 ベストタイム ラップ
1 740 GL 吉田 綜一郎 KOTA RACING CircuitWOLF&KOTAMX-5 46’35.564 2’18.335 20
2 88 GL 村上 博幸 村上モータース ロードスターPROSHOP 村上モータース 46’36.255 0.691 2’18.466 20
3 57 GL 松田 秀士 Team "Be a racing driver" レスポンス MX-5 46’43.006 7.442 2’18.740 20
4 7 GL 山野 直也 CABANA Racing CABANA Racing MX-5 46’45.462 9.898 2’16.838 20
5 5 GL 今村 大輔 KIMInternational T-MAN BROS oil MX-5 46’45.890 10.326 2’17.466 20
6 21 GL 高田 匠 OVER DRIVE Odula MX-5 CUP 47’01.705 26.141 2’19.558 20
7 56 EM 加藤 英昭/橋本 洋平 Team "Be a racing driver" ホリデーオート MX-5 48’33.993 1’58.429 2’18.325 20
8 8 GL DAISUKE NILZZ Racing 感動創造松永建設 DIJON拓磨MX-5 46’40.666 1Lap 2’22.815 19
9 33 EM 加藤 仁/藤田 一夫 CLUB ZONE ROUGE CZR RACING MX-5 47’36.816 2Laps 2’29.010 18