RACE REPORTレースレポート

GLOBAL MX-5 CUP JAPAN 第5戦 富士スピードウェイ

GLOBAL MX-5 CUP JAPAN 第5戦 富士スピードウェイ

吉田綜一郎が今季2勝目をあげるも、チャンピオンは山野哲也の手に

9月24日、グローバルMX-5カップ・ジャパン(GMCJ)の最終戦「2017 GLOBAL MX-5 CUP JAPAN FINAL」が富士スピードウェイで行われました。出走したのは世界を目指すグローバルクラス11台、日本独自のエンブレムクラス2台の計13台。この1戦で決まるグローバルクラスのチャンピオンは、米国で開かれる「世界一決定戦」への挑戦権を手にします。

サーキットは雲に覆われているものの、気温が低めで絶好のコンディションです。8時50分から30分間の公式予選が行われましたが、常設コースでは世界最長という1.5kmのストレートのあるこのコース。スリップストリームを利用すると一気に好タイムが狙えるとあって、各車ともタイミングを探り合い、最初から走り始めたのは84号車・桧井保孝とメディア枠のTeam“Be a racing driver”2台の計3台のみ。ようやく88号車・村上博幸がピットを出ると、8台が続いてコースに入りますが、それからも様子を見合って、1周2分30秒前後の「ノロノロ運転」。さらに満を持して、予選開始から6分も経ってから登場したのが、ランキング4位ながらチャンピオンに最も近い7号車の山野哲也です。この時点で本気でアタックしていた上位陣は2分03秒台の桧井のみ。「渋滞」でタイムを出せない各車は、残り12分弱となったところで、次々にピットインして、山野もピットに戻ります。本格的なバトルが始まったのは、残り約7分になってからです。まずはポイントリーダーの5号車・今村大輔がトップに立ちますが、ここからはリーダーボードの表示が目まぐるしく入れ替わります。ランキング2位の740号車の吉田綜一郎が2分02秒936でトップに立ったかと思った瞬間、2分02秒804で一番上に躍り出たのはやはり山野。次の周回で2分02秒687まで刻み、これでポールポジションとそのボーナスポイントを獲得します。今村は最後まで単独走行でアタックを続け、2分02秒774で肉薄しますが一歩及ばず。さらに村上も2分02秒838を最後に叩き出して、3番グリッドを奪取。1位と2位が0.087秒差、2位と3位が0.064秒差という僅差の結果となりました。以下、4番手に吉田、5番手に桧井、6番手に36号車の佐々木孝太と続きました。この結果、吉田はポイント計算でチャンピオン争いから脱落。さらに仮に今村が優勝しても、山野は4位でフィニッシュすればいいという有利な状況になったのです。予選を終えた山野は「このコースはスリップストリームが本当に有効なので、今回は初めてそれを利用してのベストラップでした」と振り返りました。

予定より少し早い13時02分にローリングスタートで始まった決勝は45分が経過した時点で、先頭でコントロールラインを越えたクルマが勝者となるタイムレースです。45分が短く感じられる激闘が展開されました。スタートで6番手の佐々木が一気に3番手にジャンプアップ。ポールポジションの山野と2番手今村がバトルしている後方からチャンスを狙い、4周目を終える前のストレートで今村をとらえます。この佐々木にピタリと付いてきた村上も今村の前に出ますが、実はその前の13コーナーで異変が起こっていました。接触で左の後輪にダメージを受けた今村は次の周に緊急ピットイン。本人はリタイアを覚悟しましたが、クルーの応急修理と励ましを受けて再びコースに戻ります。一方、序盤に輝いた佐々木は同じく5周を終了したピットロード出口付近でマシンを止め、ミッショントラブルでリタイアとなってしまいます。ここで一気に3番手に浮上してきたのが、オープニングラップでは7位までポジションを落としてしまった吉田です。7周目に村上を抜いて山野の後ろにつけると、ほぼ毎周トップが入れ替わる激しいバトルを展開します。ホームストレートに戻ったところで、後ろにいる方がパッシングをしながらスリップを活かして前に出て、次の周回では後ろになった方がやり返す、という繰り返し。村上も食い下がり、時にはスリーワイドになりながらの厳しい戦いが続きます。さらにその後方、ひたひたと迫っていたのが5番手スタートだった桧井です。あと15分になったあたりで、村上を射程にとらえて逆転。トップ争いの2台にも肉薄します。最後までトップを争った2台は、21周目で吉田が前に出て、22周終了で45分が経過してチェッカー。以下は山野、桧井、村上と続き、5位は予選8番手だった19号車・吉本昌哉。メディア枠の56号車のCARトップ・中谷明彦が6位となりました。

エンブレムクラスは、メディア枠の57号車・下江優太/萩原充のル・ボラン組、33号車の加藤仁/藤田一夫の順。もう1台のメディア枠、55号車のCAR GRAPHIC・大谷秀雄はグローバルクラスでの9位という結果でした。この結果、グローバルクラスの初代チャンピオンに輝いたのは山野哲也。10月12〜15日に米国カリフォルニア州のマツダレースウェイ・ラグナセカで、各国の上位ドライバーが集って開催される「世界一決定戦」への出場権を手にしました。

優勝した吉田は「池沢早人師監督に“絶対実力で勝ってこい”と言われたのに、一時7位に落ちてどうしようと思いましたが、諦めないでよかったです」と振り返りました。チャンピオンとなった山野は「今日は2位でしたが、ミッションが達成できたので嬉しいです。上位陣でこれだけ順位が入れ替わる、イコールコンディションのレースはあまり経験がありません。その中で一番になれたことをみんなと喜びたいと思います」とコメント。3位で今季初の表彰台入りとなった桧井は「最後クラッチが滑って攻めきれなかったのは残念です。でも今年一年、広島マツダのチーム全員が頑張ったご褒美をもらいました」と喜びを語りました。またエンブレムクラス優勝の萩原は「次の周にピットインという最後にスピンしてしまい、後輩に迷惑かけました。それでも勝てたのは幸運でした。マツダさんをはじめ皆さんに感謝します」とのことでした。

第5戦公式予選

  • 参加台数:14台

  • 出走台数:13台

  • 富士スピードウェイ
    (4.563km)

  • 9/24
  • 天候:曇り
  • コース状況:ドライ
順位 車番 クラス ドライバー チーム 車名 タイム トップ差
1 7 GL 山野 哲也 CABANA Racing CABANA Racing MX-5 2’02.687
2 5 GL 今村 大輔 KIMInternational T-MAN BROS oil MX-5 2’02.774 0.087
3 88 GL 村上 博幸 村上モータース ロードスターPROSHOP村上モータース 2’02.838 0.151
4 740 GL 吉田 綜一郎 KOTA RACING CircuitWOLF&KOTAMX-5 2’02.936 0.249
5 84 GL 桧井 保孝 HM RACERS HIROSHIMA MAZDA MX-5 2’03.160 0.473
6 36 GL 佐々木 孝太 KOTA RACING KENWOLF&KOTA-R MX-5 2’03.192 0.505
7 8 GL 井上恵一 NILZZ Racing 感動創造松永建設 DIJON 拓磨 MX-5 2’03.280 0.593
8 19 GL 吉本 晶哉 バースレーシング プロジェクト(BRP) BRP★NUTEC MX-5 2’03.398 0.711
9 56 GL 中谷 明彦 Team “Be a racing driver” CAR トップ MX-5 2’04.910 2.223
10 21 GL 高田 匠 OVER DRIVE Odula MX-5 CUP 2’05.174 2.487
11 55 GL 大谷 秀雄 Team “Be a racing driver” CG MX-5 2’07.094 4.407
12 57 EM 下江 優太/萩原 充 Team “Be a racing driver” ル・ボラン MX-5 2’11.230 8.543
13 33 EM 加藤 仁/藤田 一夫 CLUB ZONE ROUGE CZR RACING MX-5 2’12.205 9.518

決勝リザルト

  • 参加台数:13台

  • 出走台数:13台

  • 富士スピードウェイ
    (4.563km)

  • 9/24
  • 天候:曇り
  • コース状況:ドライ
順位 車番 クラス ドライバー チーム 車名 トータルタイム トップ差 ベストタイム ラップ
1 740 GL 吉田 綜一郎 KOTA RACING CircuitWOLF& KOTAMX-5 45’35.770 2’03.197 22
2 7 GL 山野 哲也 CABANA Racing CABANA Racing MX-5 45’36.394 0.628 2’03.692 22
3 84 GL 桧井 保孝 HM RACERS HIROSHIMA MAZDA MX-5 45’36.986 1.216 2’03.607 22
4 88 GL 村上 博幸 村上モータース ロードスターPROSHOP 村上モータース 45’37.663 1.893 2’03.310 22
5 19 GL 吉本 晶哉 バースレーシング プロジェクト(BRP) BRP★NUTEC MX-5 45’49.215 13.445 2’04.017 22
6 56 GL 中谷 明彦 Team “Be a racing driver” CAR トップ MX-5 46’08.862 33.092 2’05.185 22
7 8 GL 井上 恵一 NILZZ Racing 感動創造松永建設 DIJON 拓磨 MX-5 46'15.735 39.965 2'04.567 22
8 21 GL 高田 匠 OVER DRIVE Odula MX-5 CUP 46'16.022 40.252 2'04.851 22
9 55 GL 大谷 秀雄 Team “Be a racing driver” CG MX-5 47'03.943 1'28.173 2'06.344 22
10 5 GL 今村 大輔 KIMInternational T-MAN BROS oil MX-5 46'19.886 1Lap 2'03.156 21
11 57 EM 下江 優太/萩原 充 Team “Be a racing driver” ル・ボラン MX-5 47'14.154 2Laps 2'09.953 20
12 33 EM 加藤 仁/藤田 一夫 CLUB ZONE ROUGE CZR RACING MX-5 47'15.004 2Laps 2'09.639 20